2026.7.1

AIってこわい?たのしい? お母さんと子どもが一緒に考えたいこと

「ねえ、これAIに聞いてみようよ!」 ある日、子どもがそう言い出したとき、あなたはどんな気持ちになりましたか❓ 「便利そうだな」と思う気持ちと、「大丈夫かな……」という心配が、両方ふわっと出てきた——そんなお母さん、きっ […]

ねえ、これAIに聞いてみようよ!

ある日、子どもがそう言い出したとき、あなたはどんな気持ちになりましたか❓

「便利そうだな」と思う気持ちと、「大丈夫かな……」という心配が、両方ふわっと出てきた——そんなお母さん、きっと多いのではないでしょうか。

AIは今、子どもたちのすぐそばにあります。宿題の調べもの、友だちとのやりとり、好きなゲームの中にも。気づかないうちに、もうすでに毎日のくらしの一部になっています。

「禁止!」でも「なんでもOK!」でもなく、親も子も、一緒に考えながら使っていく。そのためのヒントをお伝えしていきます!


「もう使ってるよ」——子どもたちのリアルを知ろう


お母さんに聞きます。「うちの子、まだAI使ってないと思う」と思っていませんか?

じつは、10代の子どもたちはすでにいろんな場面でAIに触れています

たとえば、LINEのスタンプを作るアプリ、YouTubeのおすすめ動画のしくみ、ゲームの中でしゃべってくるキャラクター——これぜんぶ、AIが関わっています。さらに小学校の高学年や中学生になると、「ChatGPT」や「Copilot」などを自分で使い始める子もどんどん増えています。



■ 調査データが示す、子どもたちのリアル


NTTドコモ モバイル社会研究所が2025年11月に実施した全国調査によると、中学生の生成AI利用率は4割を超え、前年と比べて約3倍(27ポイント)の上昇となっています。さらに注目すべきは、中学生では親よりも子どもの方が生成AIを利用しており、その差は前年よりさらに拡大したという点です

利用のきっかけも興味深く、小学生では「親から教えてもらった」が約3割と最も多い一方、中学生では「自分で調べた」や「友だちから教えてもらった」がそれぞれ約3割を占めています。中学生になると、もう親が教えるより先に自分たちで広めているんです。

また、ニフティキッズが2025年に小中学生1,430人に実施した調査では、ChatGPTを使ったことがあると回答した割合は小学生で50.7%、中学生は62.5%にのぼっています。そして学校の勉強や宿題にAIを使ったことがある割合は、小学生36.6%、中学生44.6%という結果も出ています。

こんなふうに、子どもたちにとってAIは「おそろしいもの」でも「特別なもの」でもなく、ただの便利なツールになりつつあります。

お母さんにできる最初の一歩は、「使ってるの!?」と驚くのではなく、「どんなふうに使ってるの?教えて〜」と、おしゃべりのノリで聞いてみること。子どもが話してくれたら、それだけで大成功です。


「答えをすぐ出してもらう」だけじゃもったいない!


「AIに聞けばすぐ答えが出る。そうしたら、子どもが自分で考えなくなっちゃうんじゃないかな……」

このモヤモヤ、多くのお母さんが感じていることだと思います。

正直に言うと、使い方しだいでぜんぜん違います。

たとえば読書感想文。「書いて!」とAIに丸投げするのと、「主人公がここで泣いたのって、なんでだと思う?」と自分で考えてからAIに意見を聞くのでは、子どもの頭の使い方がまるで変わります。

調査でも見えてきた、子どもたちの本音


博報堂教育財団こども研究所が小学4年生〜中学3年生1,200人を対象に行った調査では、生成AIに対して「楽しい」と感じている子が80.1%、「味方」と感じている子が73.2%にのぼっています。一方で「頼りすぎてしまいそう」「自分で考えなくなりそう」といった慎重な意見を持つ子も多く、子どもたち自身がAIの便利さと使い方のバランスをちゃんと考えていることがわかります。また同調査では、生成AIでやってみたいことのトップが「好きなことや興味のあることに詳しくなりそう」(70.2%)であり、「宿題がらくになりそう」よりも知的な好奇心が上位に来ているのも印象的な結果です。

子どもって、意外と自分で気づくんです。お母さんが「AIに頼りすぎじゃない?」と注意するより、「AIはなんて言ってた?あなたはどう思ったの?」と一言そえるだけで、子どもは自然と「自分の意見」を考えはじめます。

答えを出すことより、考えるプロセスを楽しむ習慣——これが、これからの時代に一番大切な力になります。

AIはときどきウソをつく——いっしょに「確かめる」クセをつけよう

じつはAIには、大きな弱点があります。

自信たっぷりに、まちがえることがあるのです。

たとえば「この歴史の年号は?」「この国の首都は?」という質問に、AIがさらっとまちがった答えを出してくることがあります。専門家はこれを「ハルシネーション(幻覚)」と呼んでいます。AIは「知らない」と言うのが苦手で、わからないことでも答えようとしてしまうんです。

■ 調査でも明らかになった「確かめる力」の大切さ


社会構想大学院大学の研究チームが2025年に実施した調査によると、小中学校の現場では「検索→AI要約を結論として丸写し」する傾向が広がっており、本来必要な比較・吟味のプロセスが省略される懸念が出ています。また、ニフティキッズの調査では、生成AIの利用上の注意点についてすべての項目で認知が半数に届かず、「認識不足のまま利用が先行している状況」と指摘されています。

こういう体験、実はすごく大切な学びです。「AIが言ったから正しい」じゃなくて、「本当かな?」と確かめる習慣が身につくから。

家庭でできる練習はシンプルです。

・ AIの答えを見たら「これ、教科書でも確かめてみよう」と声をかける
・ 「AIが間違えてた!」という発見を、一緒に喜ぶ
・ 「AIも完璧じゃないんだよ」と、こわがらせずに教えてあげる

情報を「そのまま信じない力」は、AIの時代に限らず、一生もののスキルです。子どもが「AIって万能じゃないんだ」と気づいたとき、それは最高の学びの瞬間。ぜひ「よく気づいたね!」と声をかけてあげてください。


ルールは「禁止」じゃなく「いっしょに決める約束」で


もうスマホもAIも禁止にしたい!」——そう思ったこと、一度はありますよね。

でも現実には、学校でタブレットが配られ、授業でAIを使う場面も増えています。完全にシャットアウトするのは、正直むずかしい時代になっています。

だからこそ、ルールはお母さんが一方的に決めるのではなく、子どもと話し合って「約束」として作ることが大切です。

子どもたちが「これならできる!」と感じたルールの例……

・ 宿題は自分でやってみてから、わからなかったらAIに相談する
・ AIが出した文章は、そのままコピーせず自分の言葉に変える
・ AIとのやりとりを、ときどきお母さんに見せてもOKな関係にする
・ 夜〇時以降はAIもスマホも終わり(ちゃんと眠るために)

大事なのは、子どもが「なんで?」と聞いてきたとき、ちゃんと理由を説明すること。「なんとなくダメ」より「こういう理由でこうしよう」と話せると、子どもはルールを納得して守ってくれます。

そして、決めたルールも定期的に見直すのがおすすめです。半年に一度、「このルール、まだ合ってる?」と家族で話す時間をとるだけで、子どもは「自分の意見が聞いてもらえる」と感じて、ぐっと信頼関係が深まります。


まとめ——「わからない」を一緒に楽しもう


AIとの向き合い方に、完璧な正解はありません。

お母さんだって、「よくわからないな」と思うことがあって当然です。むしろ、「私もよくわからないから、一緒に考えてみよう」と言えるお母さんが、子どもにとって一番心強い存在になれます。

子どもたちは今、大人よりずっと自然にAIと付き合っています。その世界を「こわいもの」としてふさぐのではなく、子どもを先生にしながら一緒に学んでいく——そのくらいの気持ちで、ちょうどいいのかもしれません。

わからなくていい。完璧じゃなくていい。子どもと笑いながら、この新しい時代を歩んでい



参考資料

社会構想大学院大学・上越教育大学「小中学校における生成AI活用の実態調査」(2025年10〜11月)
https://adv.tokyo-np.co.jp/prtimes/article106126/

NTTドコモ モバイル社会研究所「生成AI利用率 中学生は前年比約3倍で4割を超える」(2026年3月)
https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20260312.html

NTTドコモ モバイル社会研究所「中学生の生成AI利用率13.3%、親を上回る」(2025年2月)
https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20250218.html

ニフティ「小中学生の39.7%が勉強や宿題にAIを利用」ニフティキッズ調査(2025年5月)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000382.000023383.html

博報堂教育財団 こども研究所「子どもと生成AI」調査(2025年8月)
https://edu.watch.impress.co.jp/docs/news/2048479.html

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