
自分の気持ちは自分のものという教え
こんにちは!「志木と朝霞のママさんを応援!」ステキライフ編集部です♪
皆さんは、子どもを守る言葉としての「同意」をご存じですか?
「同意」という内容は、子どもを犯罪やいじめをしない、させない心を育てるための大事なステップです。
ただ、親の世代の私たちは「同意」を習ってこなかったように感じます。
ですので、どうやって同意を子どもに伝えたらいいのかがわからない人が多いのではないでしょうか?
この記事では、同意とは何か?同意をどうやって子どもに伝えたらいいのかを紹介します。

同意とは?
「同意」とは、相手がしようとしていることに賛成なら「はい」と答え、反対なら「いいえ」と答えることです。
しごく当たり前ことのようですが、子どもの同意は意外と軽んじられている面があります。
日本では、親や学校の先生の言うことを素直に聞く子どもは、扱いやすくよい子と受け取られます。
しかし、そうやって育った子どもの多くは、嫌なことをはっきりと嫌だ、と言う考えが身に付いていません。
そのまま大人になると、気がつかないうちに他人や自分の子どもに対して加害者になってしまうこともあります。
また、この概念は、いじめや性暴力の視点からも大切なこととして注目を集めています。
とくに性暴力では、被害に遭った人にも「スカートが短かったから仕方ない面もある」「相手の家に上がったのは合意のサインだから、落ち度があった」などと言われることが、現代でもあります。
嫌なこと、いいことの境界(バウンダリーと言います)は、人によって異なります。
大切なのは、バウンダリーは相手が嫌だと言ったら超えてはいけないこと、はいと言わない限りは超えてはいけないことです。
そして万一、それを超えた行為があった場合は、相手には落ち度はなんらないことを親が理解し、子どもに教える必要があります。
どうやって子どもに伝える?
では、どうやって子どもに同意の概念を伝えたらいいのでしょうか?
まずは親が理解する
まずは、大人が同意について理解する必要があります。おすすめは、「子どもを守る言葉「同意」って何?YES、NOは自分がどうぞ!」(集英社 レイチェル・ブライアン著)を読んでみること。
この本は、アメリカのアーティスト、レイチェル・ブライアンさんが書いた本で、互いの意思を確認しあうことが大切だ、と説いた「同意」についての本です。
この本では、「同意をする・同意をもらう、とはどのようなことか」がとてもわかりやすく書かれています。
人によっては、これまでに人にされて辛かったことは嫌という権利があったことや、反対に自分が無意識に相手の同意を得ないまま、嫌な思いをさせていたことに気がつきます。
日本では、子どもに同意を求めることと、甘やかしがまだ混同されがちです。
ですが、子どもに同意を求めることと、子どものいいなりになって甘やかすことは違います。
子どもは、自分の意見が尊重されないことが続くと、他人の意見も尊重しなくなる可能性もあるのです。
大人はバウンダリーどころか、個人情報とはどういうものか、と言う概念がはっきりしていない時代を過ごしているので、知らず知らずに同意をないがしろにしがちです。
この本を繰り返し読んで、同意やバウンダリーについての概念をしっかりと身に付けるよう心がけてください。
そして、まずは大人が子どもの「同意」をとることから始めることが大切です。
子どもと一緒に考えてみる
親が理解できたら、子どもと一緒に同意について考えてみましょう。
おすすめは、子どもと一緒に前述の「子どもを守る言葉「同意」って何?YES、NOは自分がどうぞ!」を読むことです。
この本を読むと、同意のポイントとなるのは「バウンダリー」だと言うことがわかります。
この本では、次のことが説かれています。
●「いい」「嫌」と感じるバウンダリーは、人によって異なることを理解すること
●無理に同意させても本当の同意ではないこと
●一度いいと思っても嫌だに変えてもいいこと
●バウンダリーを超えて行為を強制的にされても、された人は絶対に悪くないこと
この本を読んで、もしかして自分も気がつかないうちに、他人を傷つけたことがあるかもしれない、と気づいたり、クラスで起こった出来事の中には、バウンダリーを超えて行われたことがあることに気づいたりする子どもも多いようです。
子どもは柔軟な心を持っているので、同意についても素直に受けとめることができます。
同意についてしっかりと理解することは、嫌なことは嫌だとはっきりと言って自分の身体や心を守ることに繋がるのです。
毎日の暮らしに「同意」を取り入れよう
同意は、「嫌なことを嫌だと言っても不利益にならない」と言うことを子どもが実感できなければ、いくら言葉で説いても身に付きません。
同意は、「はい」と言った時はスムーズにいきます。しかし、「嫌」だと言った時にだけ親が納得のいく理由を述べることを求めると、子どもはだんだん嫌だと言うことが辛くなってしまいます。
ですので、子どもが「嫌」だと言ったら、まず先に親がなぜ同意を求めるかを説明するよう心がけてください。
例えば「明日学校に持っていく〇〇を準備した?」と聞いた時に子どもが「いいえ、後でするよ」と答えたら、「後ですると忘れるんじゃないの?」と、聞いてみましょう。
子どもが大丈夫だから、と答えたらそれ以上は強制せずに引きましょう。
もし、忘れて困ってもそれは子どもの責任です。ただし、子どもの命に関わるようなことは、引いてはいけません。
その場合も、後で理由をきちんと子どもに説明し、同意を得るようにしてください。
日々の暮らしの中で、親が子どもの同意を得るようにしていると、子どもも自然と相手の同意を得ることを学びます。日頃から、同意を意識したコミュニケーション作りをしていくことが大事ですね。