愛情いっぱい!嬉しいお弁当から悲しい記憶を生まないために
こんにちは!「志木と朝霞のママさんを応援!」ステキライフ編集部です♪
新型コロナに翻弄される日々を重ね、あれよあれよという間に、今年も熱中症が心配される時期へ突入、気温や湿度の高いシーズンとなってきました。梅雨から夏にかけて、熱中症とともにリスクが高まるものといえば――そう、食中毒ですね。
家庭での日々の食卓ももちろんですが、とくに調理後、時間が経ってから食べるお弁当では、細心の注意を払う必要があります。お弁当デビュー間もない初心者の方、そして少し手慣れてきた方も、この機会にあらためて食中毒を起こさないお弁当の作り方、基本的な対策をチェックしておきましょう!
知っているようで知らないことは意外と多いもの。安全に、美味しく楽しく食べられるお弁当作りのために、自身の食中毒予防に関する知識は十分か、思わずやってしまっているNG行為はないか、ぜひ確認してみてください☆
食中毒予防のキホン!3原則を知ろう
食中毒は、細菌やウイルス、自然の毒、寄生虫などが付着・繁殖した食べ物を摂取した時に生じます。実は秋冬にも発生件数は少なくありませんから、年間を通じて注意が必要なのですが、とくに高温多湿となる季節は菌の増殖が活発になりやすいため、患者さんが増加する傾向にあるとされています。
睡眠不足や疲労・ストレスなどで免疫の働きが低下していると、より発症しやすかったり、重症化しやすかったりするので、日々の体調管理も徹底しておきたいですね。
さて、皆さんは食中毒予防の基本3原則と呼ばれるものを知っていますか?それは菌を「つけない」・「増やさない」・「やっつける」の3つで、厚生労働省や医療機関などから提唱されています。
この原則はお弁当作りにも、もちろん適用できます( o)b ご紹介する具体的な対策や方法は、基本的にここから導かれるものなので、まずこの3つの原則をしっかり頭にたたき込み、意識するようにしてください。
調理前のポイント
お弁当の調理を始める前には、菌を「つけない」ために、まず石けんでしっかり手を洗いましょう。調理後や生鮮食品を触った後もこまめに手洗いを。洗った後は清潔なタオルやペーパータオルできちんと拭き取ります。
菜箸は複数セット用意し、調理中に使うものと調理後、詰める際に使うものは別々に!また、まな板も肉・魚用と、野菜や調理済み食品用などとで使い分けるようにしてください。
調理に使う包丁やまな板、フライパン、鍋、ボウル、菜箸といった器具、さらにふきんやタオルも含め、使う物は熱湯をかけたり、専用のスプレー除菌剤を用いたりして、菌を「やっつける」ようにしましょう。
お弁当箱は中でも重要!せっかくさまざまな対策を施しても、詰めた容器そのものに菌が付着していては、時間の経過とともにどんどん菌が増殖してしまいます(*_*)
毎回、帰宅したらすぐに汚れを拭き取って、食器用洗剤でしっかり洗いましょう。洗い残しが生じやすいパッキンはきちんと外して、細かい部分はスプレータイプの洗剤やブラシを使うと良いですよ♪
調理器具などと同じく、熱湯やキッチン用の除菌剤でしっかり除菌も行います。洗った後は清潔なふきんで水分をとり、しっかり乾かしておきましょう。食器用アルコールを吹き付けて乾燥させると、より安心です。
仕切りやシリコンカップを使う場合も注意し、菌を残さないようにすることが大切です。この梅雨時期などとくにリスクのあるシーズンは、使い捨てのものも活用してみてください。
調理の仕方、傷みにくいおかずとNG食材
お弁当の定番であるおにぎりは、直接手で握ると菌が付着しやすくなります。必ずラップを使って作りましょう。サンドイッチなどを作る場合も同様です。手袋やラップをうまく使い、菌を「つけない」ようにします。
食中毒を起こすサルモネラ菌やO157、ノロウイルスなどは、食材の加熱不足が主な原因です。肉類や卵は75度以上で1分以上、魚介類は65度以上で1分以上熱を通すのが基本!必ず食材の中心部までしっかり火を通してください。ハンバーグなど中心に火が通りにくいものは、蓋をして加熱します。
とろっとした半熟卵に肉汁あふれるレアな旨み......どんなに美味しそうで魅力的に感じても、お弁当には絶対にNGです!加熱ムラをなくし、しっかり火が通っていても美味しく感じられる工夫を考えましょう。
野菜を茹でる時も切ってからがお勧め!加熱ムラや水分残り、後から切った際に包丁やまな板、手から菌が移るのを防ぐことができます。
彩りや栄養バランス、仕切り代わりなどで生の野菜や果物を使いたいという声もよく聞かれますが、基本的にはNGと考えてください。とくにカットしたものは傷みやすく、夏場のお弁当には危険です。可愛く場所を埋めてくれるミニトマトは、使うなら必ずへたをとり、キッチンペーパーなどで水気をとってからにしましょう。
味付きのご飯が好き!という方は、炊き込みご飯や混ぜご飯、炒飯、丼物のお弁当も作りたくなるかもしれません。しかしこれらは食中毒のリスクが高いものとなります。とくに具材を入れるほどリスクが高まるので、避けてください。
忙しい朝に作るお弁当では、前夜の残り物や"作り置きおかず"を活用したくなるところですが、食中毒のリスクを考えるとこれも考え物。加熱しなおせば大丈夫なのでは?と思われるかもしれませんが、煮込み料理などで繁殖しやすいウェルシュ菌は、高温加熱を経ても死滅せず、常温の酸素の少ない場所で増殖していきます。残り物は使わず、市販の冷凍食品を使うなどして手間の軽減を図りましょう。
味付けは少し濃いめに、水分のできるだけ残らない、焼く、揚げる、炒める、炒りつけるの調理法を基本として作ると安心です。水分の残ったおかずは低温でも傷みやすく、菌の繁殖を助けて他のおかずまで傷めてしまうものになります。味移りやもれも防げますから、水分を残さない仕上がりを目指してください。
削り節や切り海苔、すりごまなど乾物をまぶすと、残った水分もうまく吸ってくれ、味のバリエーションもつきますし、栄養価もアップ☆しますから、活用するといいかもしれません。
詰め方はどう?保冷剤で安心?
調理ができたら、いよいよお弁当箱に詰めていきますが、ここでも注意が必要!できるだけ素手で触れず、清潔な菜箸などを使います。
完成したばかりの温かいおかずや、炊きたてのご飯をそのまますぐに詰めるのもNG行為!蒸れて傷みやすくなり、生じた水滴による水分がさらに菌を増やしてしまいます。必ず粗熱をとった状態で、冷めた均一な温度の状態から詰めていきましょう♪
ご飯とおかずは別々に詰めることをお勧めします。二段タイプのお弁当箱などで分けるか、仕切りを使うようにしましょう。ソースやドレッシング、醤油、ふりかけなどは別容器に。食べる直前にかけるようにすればOKです。
過信は禁物ですが、梅干しやシソ、ネギ、ショウガ、酢といった食材には抗菌作用があるとされます。適宜お弁当に取り入れてみると良いでしょう。
最近は自然解凍可の冷凍食品で、保冷剤代わりにもなるといったお弁当向けのおかずなども販売されています。これらはそのまま詰めて問題ありませんが、家で自作し冷凍したものは必ず加熱し、冷ましてから詰めましょう。
十分に注意して作ったお弁当でも、通常調理後4~6時間後という、朝に作ってランチに、の時間帯が菌の繁殖ピークと重なるため、どうしてもリスクは高くなってしまいます。
そこで、梅雨から夏にかけての時期は、保冷剤や抗菌シートを活用することをお勧めします。お弁当箱に添わせるように、蓋と底へつけてゴムベルトで止めるなどすると良いですね。これだけで絶対に安心・安全と言い切れるものではありませんが、安心を補強する力強いアイテムになってくれます。
まとめ
いかがでしたか。ちょっとしたことに気をつければ、誰にでも食中毒リスクを低減したお弁当を作ることができます。もちろん、持ち運びや保管時に直射日光の当たらない、涼しい場所を意識することや、早めに食べるようにするといったことも、さらなる安全のために重要です。
見た目に可愛く、愛情たっぷり、栄養満点のお弁当でも、食中毒を引き起こしてしまっては何にもなりません。正しい知識をもって、楽しく安全なお弁当作りにチャレンジしてくださいね♪