「わがままな子」という言葉には、ネガティブな響きがあります。
ですが、一方でこうも考えられませんか?
・ 自分の意志をはっきりと持っている
・ 他者に左右されずに自己主張ができる
というポジティブな面があるのではないでしょうか?
こんにちは!ステキライフ編集部です💕
しかし、親が意図せずに「周囲を困らせるタイプのわがまま」を助長してしまう。
そんな育て方には、いくつかの共通したパターンが存在します。
今回はそのメカニズムと、それが子供の成長にどのような影響を与えるのか紹介します。

「境界線」を一切設けない教育
わがままな子を育てる最も確実な方法は、
子供の世界に「NO(ダメ)」という壁を一切作らないことです。
■ 全ての要求を即座に満たす
子どもが泣いたり、騒いだりした際に、その理由を問わずにいる。
あるいは社会的なマナーを度外視して要求を飲み続けてしまった場合、
子どもは「自分の望みは常に最優先されるべきだ」という万能感を学習していきます。
・ 食事の前に「お菓子が食べたい」と言えば与える
・ おもちゃ屋でひっくり返って泣けば買い与える...など
このような経験の積み重ねは悪影響に他なりません。
子どもから「我慢(衝動性の抑制)」の機会を奪ってしまうようになります。
■ ルールの不徹底
ルールを設けても、親の気分やその場の面倒くささで例外を認め続けることもいけません。
「今日は疲れているから、テレビを何時間見てもいいよ」といった場合
ルールの一貫性のなさは、子どもに
「ルールは交渉やゴリ押しで変えられるものだ」と教えることにつながります。
他者の感情や権利を無視させる
社会的なわがままとは、「自分の権利」と「他人の権利」の区別がつかない状態です。
■ 過剰な「代弁」と「先回り」
・ 子どもが何かを欲しそうにしているとき
・ あるいは誰かとトラブルになったとき
親がすぐに介入して子どもの代わりにすべてを解決してしまうことです。
・ 子どもが友達のおもちゃを欲しがったら、親が「貸してあげて」と相手に強要する。
・ 子どもが転んだら、床や靴のせいにする。
これにより、子どもは「自分の行動が他人にどのような影響を与えるか」
それを考える必要がなくなります。
■ 共感性の育成を避ける
「貸してあげなかったらお友達はどう思うかな?」といった問いかけをしない。
「あなたが欲しいなら取り返しなさい」といった、
自己中心的な利益のみを追求する価値観を植え付けます。
「条件付きの愛」と「過剰な賞賛」
意外かもしれませんが、わがままな子は自信に満ち溢れているのではなく、
実は非常に脆い自尊心を持っていることが多いとされています。
■ 特別意識の植え付け
「あなたは他の子とは違う」
「あなたは一番でなければならない」というメッセージを送り続けています。
子どもは他者を自分を称賛するための「観客」としてしか見られなくなります。
自分が特別扱いされない環境(学校や社会)に出たとき、
彼らはそれを「不当な扱い」と感じ、激しい怒りやわがままとして表出してしまいます。
■ 挫折を経験させない
失敗を親が全て回収し、常に成功体験だけを与え続けた場合、
子どもは「努力しなくても手に入る」と勘違いします。
これは、思い通りにいかない現実に対する耐性を著しく低下させる行為です。
親の背中を見せる
子どもは親の言葉よりも、親の行動を模倣します。
・ 店員に対して横柄な態度を取る
・ 交通ルールや公共の場でのマナーを無視する
・ 他人の悪口を言い、自分の非を認めない
親自身が「自分の都合を最優先する姿」を見せ続けてしまった場合。
子どもにとってそれが「正しい大人の振る舞い」として定着してしまいます。
わがままな子が直面する「将来のリスク」
このようにして育った「わがままな子」は、とても親の責任が多いのです。
短期的には自分の思い通りになる生活ができるでしょう。
しかし、長期的には以下のような困難に直面する可能性が高まります。
・ 人間関係の構築困難: ギブ・アンド・テイクが成立しません。
深い友情や信頼関係を築くことが難しくなります。
・ 社会適応能力の低さ:組織のルールや他者との協調が求められる場面で、
強いストレスを感じ、早期にドロップアウトしやすくなります。
・ 空虚感: 常に「もっと、もっと」という外的な刺激や所有欲に支配されます。
内面的な充足感を得にくくなります。
結論:わがままは「自立」への歪んだサイン
「わがまま」は、自分をコントロールする力の未熟さと、他者への想像力の欠如です。
しかし、視点を変えれば、それは「自分の意思を伝えたい」というエネルギーの暴走。
本当に子どもの将来を考えるのであれば、そのエネルギーを「わがまま」として放置するのではなく、「自分の意志を持ちつつ、他者と調和する力」へと昇華させてあげる必要があります。




