2025.11. 1

季節の変わり目、子どもの咳が止まらない...風邪? アレルギー?小児科医に聞く見極めポイント

季節の変わり目は、寒暖差や空気の乾燥、花粉やハウスダストの増加など、
子どもの体調を崩しやすい要因がたくさん潜んでいます💦

子どもの咳対策.jpg

こんにちは!ステキライフ編集部です💕

特に長引く咳は、親御さんにとって心配の種ではないでしょうか❓

「ただの風邪だろうか?」
「もしかしてアレルギー?」

と判断に迷うことも少なくありません。

そこで今回は、小児科医が解説する
「子どもの咳が風邪によるものか、アレルギーによるものか」
見極めるための重要なポイントを詳しくご紹介します!

風邪とアレルギー、咳の「タイプ」でまず見分ける!

風邪もアレルギーも、症状が似ているため判別が難しい...。
咳や他の症状の「出方」に注目することで、ある程度の見極めが可能です!

◆ 症状の経過と持続期間

症状の分類

風邪(感染症)

アレルギー(喘息・鼻炎など)

症状の持続期間

1〜2週間程度で改善することが多い。

2週間以上長引きやすい。特定の季節や環境で毎年繰り返すことがある。

発熱

初期に発熱を伴うことが多い。

基本的に発熱はない。

鼻水・鼻づまり

●初期は水っぽく、後に黄色や緑色の粘り気のある鼻水になることが多い。

● サラサラとした透明の鼻水が大量に出ることが多い。鼻づまりも長期化しやすい。

目の症状

あまり目立たない(結膜炎を併発することもある)。

強いかゆみや充血を伴うことが多い。

◆ 咳の特徴と悪化しやすい時間帯

アレルギー性の咳、特に喘息(ぜんそく)が疑われる場合
風邪の場合では、咳の音や出方が異なります。

● 風邪の咳

喉の痛みやイガイガ感を伴いやすい。
痰が絡んだ湿った咳が多い。
症状が進むと、夜間や朝方に強くなることもある。

● アレルギー(喘息)の咳

「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という喘鳴(ぜんめい)を伴うことがある。
乾いた咳や、コンコンという痰の絡まない咳が多い。
夜間や明け方、あるいは運動後に悪化しやすい。
ホコリや冷たい空気に触れるなど、特定の誘因で咳が出ることがある。

アレルギー性鼻炎による咳は、鼻水が喉に流れ落ちる「後鼻漏(こうびろう)」が原因であることが多く、喉の痛みが目立たないのが特徴です。


小児科医が重視する「家族歴」と「誘因」

診断において重要な手がかりとなる2つのポイント
「アトピー素因(アレルギー体質)」「明らかな誘因」の有無です。

◆ 家族のアレルギー歴(アトピー素因)

両親や兄弟に、花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を持つ人がいる場合、お子さんもアレルギー体質である可能性が高まります。このような「家族歴」は、アレルギーを疑う重要な根拠の一つです。

◆ 環境や行動による誘因

咳が出始める直前に、以下のようなエピソードがないか確認しましょう。

● 特定の環境: ホコリっぽい場所の掃除をした、動物(ペット)と触れ合った、
        特定の季節(花粉の時期など)になった。

● 特定の状況: 激しい運動をした、夜寝る時や明け方など冷え込んだ時に咳が出始めた。

仮に「動物と触れ合った後から咳が続く」「毎年、秋の始めに長引く咳が出る」...など。
時期や環境に規則性が見られる場合は、アレルギー性の咳である可能性があります!


「これはすぐに病院へ!」受診の緊急サイン

多くの場合、長引く咳でもご家庭でのケアで様子を見ることができます。
しかし、以下のような症状が見られる場合は、直ちに医療機関を受診してください。

  1. 呼吸が苦しそう:息を吸う時や吐く時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という異常な呼吸音(喘鳴)が聞こえる。

  2. 肩で息をしている:呼吸時に肩が上下するなど。呼吸に努力が必要に見える(陥没呼吸や肩呼吸)。

  3. 顔色や唇の色が悪い: 顔色が青白い、唇の色が紫色(チアノーゼ)になっている。

  4. 咳で眠れない、食事がとれない: 咳がひどく、睡眠や水分・食事が十分にとれていない。

  5. 高熱が続く: 38℃以上の熱が2~3日以上続く。

まとめ:自己判断せず、専門医へ


風邪とアレルギーの症状は似ています。

発熱の有無目の症状の強さ症状の持続期間夜間や運動後の悪化などをみましょう!
ご家庭でも見分ける手がかりになるはずです。

特に、咳が2週間以上続く場合。
「特定の季節に毎年繰り返す」「家族にアレルギー体質の人がいる」といった場合。
アレルギーの可能性を考慮し、早めに小児科やアレルギー専門医に相談しましょう。

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